「新政権への基本姿勢」「参院選への取り組み」についてインタビュー

20100612.jpg

 鳩山前首相の政権放り出しを受けて発足した菅政権。「政治とカネ」をはじめ数々の失政を引き継いだ形の菅直人・民主党政権をどう見るか。また、7月の参院選に向けた公明党の取り組みについて、公明新聞のインタビューを受けましたので、その記事を転載します。

新政権発足
“看板”を替えても民主党政権の罪は消えず
菅氏も「副総理」の重い責任


―鳩山政権から菅政権に代わりましたが。


井上 首相という政権の“看板”を掛け替えても、民主党政権の罪は消えません。鳩山由紀夫前首相は、「政治とカネ」と「普天間問題」を理由に辞任しましたが、本質的な原因は、「政権運営の失敗」ということに尽きます。

失政に対する厳しい世論と野党の追及で首相が政権を投げ出した、という意味では、責任は内閣全体にあります。中でも菅首相は、鳩山内閣で副総理や財務相という一番の要職にあったのですから、当然、重い責任があり、鳩山前首相と「同罪」だと言えます。

―失政は数え上げたら切りがありません。

井上 「政治とカネ」「普天間」だけでなく、マニフェスト違反はその最たるものです。民主党は昨年の衆院選で国民と約束したことを、ことごとく裏切りました。高速道路は無料化できず、ガソリン税の暫定税率は実質存続。高校生の特定扶養控除も「維持」が「縮減」へと一転しました。

また、普天間問題の迷走で沖縄県民を裏切り、日米の信頼関係を損なったことや、成長戦略と財政再建の道筋を示さなかったことも失政と言えます。これらは民主党政権そのものの本質的な問題であり、首相が代わっても実体は何ら変わりません。

国民に信を問うこともなく、首相の交代で参院選を有利にしようという姑息なやり方は、かつて民主党が強く批判してきたことです。公明党は、民主党政権の約9カ月にわたる失政の責任を徹底して追及していきます。

―菅政権をどう見ますか。

井上 一つは「政治とカネ隠し」政権である点です。

鳩山前首相と小沢一郎前民主党幹事長は、いまだに疑惑に対する説明責任を果たしていません。野党側は、今国会で「政治とカネ」に関する衆参予算委員会の集中審議を行うよう繰り返し求めていますが、与党側はいまだに「ゼロ回答」です。結局、菅政権は首相という看板を掛け替えることで「政治とカネ」の問題も隠そうとしているわけです。

公明党は再発防止のための与野党協議機関の設置を訴えてきましたが、民主党が説明責任を果たさないことが障害になって、実現していません。また、公明党は政治家の秘書に対する監督責任強化を盛り込んだ政治資金規正法改正案を国会に提出し、審議入りしています。菅首相は本気で「クリーンな政治」をめざすなら、今国会で政規法改正案を成立させるべきです。

―経済運営の面ではどうですか。

井上 菅政権は「経済政策不在」政権と言わざるを得ません。

これは、鳩山前政権下で経済政策の司令塔だった菅氏が何をしてきたかを振り返れば一目瞭然です。「デフレ(物価が持続的に下落する状態)宣言」をしたものの、肝心のデフレ対策は何も打たない。財務相就任時には、1ドル=90円台半ばが望ましいと為替相場の水準に口先介入し、市場を混乱させました。すでに専門家からは「経済オンチ」などと菅政権の経済政策を不安視する声が出ています。

さらに、菅首相は「増税をしても使う道を間違わなければ景気はよくなる」などと、およそ経済の常識とは懸け離れた発言をしており、足下の景気を冷やしかねません。

菅政権でもこれまでのような経済失政が続けば、日本経済が被る打撃は大きくなるばかりです。

―マニフェスト違反への批判も強まっています。

井上 今や民主党政権は国民との約束をことごとく裏切る「国民だまし」政権です。

子ども手当の満額支給(中学生までの子ども1人当たり月額2万6000円)一つとっても、菅政権で再任された長妻昭厚生労働相が「実現は非常に難しい」と発言。民主党も、参院選マニフェストには「2万6000円」を明記しない方向というのですから、“マニフェスト詐欺”と言われても仕方がないでしょう。

加えて、菅首相は消費税率の引き上げを念頭に、党派を超えた財政再建論議を呼び掛けていますが、民主党は国の総予算207兆円の全面組み替えでマニフェスト実現の財源を確保し、消費税増税は4年間必要ないと言ってきたはずです。であるならば、増税への議論を持ち出した時点で、すでに公約違反です。スローガンに終わった「事業仕分け」などムダ削減への取り組みが不十分だったツケを国民に回すことは許されません。

参院選勝利へ
チーム力、重点政策、候補者を前面に訴え


―参院選で訴える政策は。

井上
「クリーンな政治」「新しい福祉」など“公明党らしさ”を前面に掲げて戦っていきます。結党以来、日本の福祉をリードしてきたのは公明党です。しかし、少子高齢化や不安定な就労形態の増加などの社会構造の大きな変化により、うつ病や児童虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV=配偶者などからの暴力)の急増、高齢者の孤立化など、従来の年金、医療、介護などの社会保障の枠組みでは対応しきれない新たな課題が多く指摘されています。

そこで公明党は、これら現代的な課題に対し、的確に手を差し伸べる(1)新しい生活保障(2)新しい雇用保障(3)新しいヒューマンケア――を柱とする「新しい福祉」を提案しています。

加えて成長戦略も重要です。5月19日に発表した公明党の成長戦略では、「環境」や「福祉」を経済の原動力と位置付けました。3年後のデフレ脱却を掲げる一方、中長期的には環境や医療・介護、農林水産業などの分野を中心とした雇用の拡大で、経済成長を促します。

―他党との違いはどう訴えますか。

井上 公明党こそ「真の第三勢力」としての歴史と実績のある政党です。昨年秋に全国で展開した介護総点検も高い評価を受けました。3000人を超える地方議員と国会議員のネットワーク、3割を占める女性議員の存在があってこそ、国民の声を真正面から受け止め、代弁することができます。この点が地方に足場のない各新党との大きな違いです。

参院選に挑む公明党の予定候補にも、それぞれ立党精神に燃え、専門性と即戦力を持ち合わせた人がそろっています。公明党の政策、チーム力、候補者の魅力の三つを力いっぱい訴え、参院選を断固、勝利したいと決意しています。



関連記事

  1. NHK「日曜討論」に出演

  2. 「統一地方選の勝利に総力」公明新聞インタビュー

  3. 06年度予算政府案 05年度補正予算案について公明新聞のインタビューを…

  4. 「東日本大震災から5年」公明新聞インタビュー

  5. 東日本大震災7年半 復興の歩み 未来につなぐ ~公明新聞対談

  6. 「郵政民営化関連法案・国会提出」公明新聞のインタビューを紹介します