来年度与党税制改正大綱についてインタビュー


 来年度の与党税制改正大綱が今月12日に決まりました。景気回復を最優先に掲げた今回の改正のポイントや公明党の取り組みなどについて、党の税制調査会長の立場で公明新聞よりインタビューを受けました。以下掲載記事を転載いたします。(2009年度税制改正大綱の要旨)



【以下転載記事】

大綱の策定に当たり、公明党が最も配慮した点は。



井上

 厳しい経済状況を踏まえて、景気対策にどう資するかという点です。特に中小企業対策、それから住宅ローン減税の大幅拡充などです。また、道路特定財源の一般財源化に当たり、納税者の理解をどう得るか、従来の公明党の主張をどう反映させるかという点です。

 税制の抜本改革については、将来の社会保障とその財源をどう確保するかという道筋を明らかにすることで、国民の安心に責任を持つ姿勢をきちんと示すことができました。



景気回復最優先を掲げた今回の税制の規模は。



井上

 今回の税制改正は国、地方を合わせると減税規模で最も大きい中小企業対策の2200億円の大型減税になります。これに、公明党の主張で実現する総額2兆円の定額給付金を含めれば、実質3兆円規模の減税ともいえます。景気刺激効果や国民生活の下支えが大いに期待されます。



公明党の主張が反映された内容は。



井上

 中小企業対策では中小法人の軽減税率を2年間、現在の22%から18%に引き下げます。また、景気が悪化し、企業の収益が急激に悪化していますが、現在は適用が停止されている欠損金の繰り戻し還付を復活させて、赤字になった中小企業の経営を支えます。

 さらに低炭素社会に向け、省エネ性能の高い家電製品の生産設備などへの投資促進を図るため、省エネ、新エネ設備促進税制を創設しました。

 住宅関連では住宅ローン減税を大幅拡充しました。中低所得者に手厚く配慮する観点から、所得税では引き切れない分については、初めて、住民税からの減税も行います。投資減税で耐震減税の耐震改修に加え、バリアフリー、省エネ改修、太陽光発電設置での所得税減税を創設。すそ野の広い住宅産業の活性化が期待されます。

 事業承継税制については相続税に加え、贈与税の納税猶予制度も創設します。これは中小企業経営者の生前中の事業継承を円滑化させるものです。農地を対象にした相続税の納税猶予制度も見直します。貸し付けられた農地も適用対象にすることで農地の有効活用を図ります。



来年度からの道路特定財源の一般財源化に伴う自動車関係諸税見直しは最後まで自民党との折衝が続いたが。



井上

 自動車関係諸税については、従来から公明党は車の使用者の理解を得る意味で保有にかかる税を軽減するよう主張してきました。また、厳しさを増す経済環境の中で、すそ野の広い自動車産業を活性化させる手だても欠かせません。

 低炭素社会への意向を促進するという観点から、まず環境適合者を新車で購入する場合、3年間にわたり自動車取得税、同重量税の軽減で合意しました。その上で、既存の自動車ユーザーへの軽減策ではなかなか合意ができませんでしたが、最終的に同じ環境適合者ならば今のユーザーについても範囲を拡大することで合意しました。

 併せて、税制の抜本改革時に複雑な自動車関係諸税を簡素化し、暫定税率についても負担を軽減することを明示しました。その意味でわれわれの従来の主張を盛り込むことができたと思います。



消費税を含む税制の抜本改革の実施時期の扱いについても最後まで議論が続いたが。




井上

 消費税を含む税制の抜本改革について、当初、自民党からは「時期を明示」「経済の動向の変化に弾力的に対応するという弾力条項を入れ、具体的に2011年から実施とすべき」との主張がありました。

 一方、公明党は「この経済状況だから、政府・与党は景気対策に一番の力点を置き、景気回復に総力を挙げることが最も重要」と訴えました。最終的には、「経済状況の好転後に速やかに実施」という表現で合意しました。

 もちろん、社会保障の機能強化に向けて、安定した財源は必要です。大綱では「2010年代半ばまでに持続可能な財政構造を確立する」という“道筋”は明らかにさせました。



「たばこ税」について、公明党の考えは。



井上

 公明党内では「健康増進の観点から、たばこ税を引き上げるべき」という考え方がかなり強くありました。その半面、「財源が足りないので、たばこ税でそれを穴埋めすべき」との考えには慎重な意見も多くありました。

 今後も、たばこ税に関しては、健康増進の観点も含めて党内で引き続き議論していきます。



安定した社会保障財源の確保に向けて、公明党はどのように取り組むのか。



井上

 今回、消費税を含む税制抜本改革で安定財源を確保するという道筋ができました。その上で、財源には消費税だけではなく、個人所得課税の最高税率の引き上げや、資産課税についても格差の固定防止のために見直すなど、財源については総合的に検討すべきと考えています。

 また、公明党の主張で低所得者に配慮する観点から、消費税の複数税率導入や所得税の給付付き税額控除の検討を盛り込みました。






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