東日本大震災10年めざし「人間の復興」へ闘う ~公明新聞インタビュー


東日本大震災から9年7カ月が過ぎ、来年3月には10年を迎え、4月からは国が被災地を重点支援する「復興・創生期間」の第2期に入ります。「人間の復興」を掲げる公明党は、被災地の課題にどう取り組んでいくのか。公明新聞にインタビューが掲載されましたので、紹介いたします。

与党第9次提言 創生「第2期」道筋示せ

――大震災10年の節目を前に、被災地の復興は重要な局面を迎えています。

井上義久副代表 被災地では、インフラの整備や街づくりが着実に進められてきました。住民の足となるJR常磐線が全線開通し、復興道路として仙台市から青森県八戸市までをつなぐ三陸沿岸道路も完成しつつあります。津波で壊滅的な被害を受けた地域も、かさ上げが進んで住宅や商業施設などが建ち並ぶようになり、徐々に活気が戻ってきました。


東京電力福島第1原発で廃炉作業と汚染水対策の状況を調査する我々=2月22日

ただ、東京電力福島第1原発事故で被災した地域と地震・津波の被災地域とでは、復興の進捗にばらつきがあるのが実情です。「第2期復興・創生期間」では、そうした地域ごとの課題と引き続き向き合い、解決に取り組む必要があります。

福島に国際教育研究拠点を

――自民、公明の与党両党は、9月に復興加速化に向けた第9次提言を首相に手渡しました。

井上 提言では、被災地全体の課題として「心の復興」を明記しました。被災者一人一人が希望を持って人生を歩んでいけるよう、心のケア事業などの継続を訴えています。

その上で、福島県の再生と発展に向けた“夢”である「福島イノベーション・コースト構想」の具現化を進めるために、新産業創出と人材育成の司令塔となる「国際教育研究拠点」の整備を最重要課題と位置付けました。

さらに福島第1原発で保管されている放射性物質トリチウムを含む処理水の取り扱いや、帰還困難区域のうち除染して居住再開をめざす「特定復興再生拠点区域」以外の地域については、時間がかかったとしても政府が責任を持って方針を決定し、福島再生の道筋をつけるよう求めています。

岩手、宮城両県の地震・津波被災地域では、予定されているインフラ整備や、なりわいの再生を含めた生活再建の総仕上げに全力で取り組むことを強調しています。公明党としても、地元の声を丁寧に伺いながら、課題解決に万全を期していく決意です。

公明 法律と組織の整備促進

――公明党は「現場第一」で被災地に寄り添い続けてきました。

井上 無我夢中で駆け抜けてきたという実感です。2011年3月11日の発災当初、私は東京から16時間かけて13日の未明に仙台に到着し、現地に向かいました。津波災害は初めての経験で、あまりの悲惨さに気が遠くなる思いでした。

党としても発災直後から、岩手、宮城、福島の被災3県に国会議員の「担当制」を敷き、地方議員と連携しながら住民と自治体の声を受け止めてきました。当時、野党の立場でありながら半年間で800項目近い政策提言を行い、仮設住宅の環境改善などにも尽力してきました。

どんな災害であっても、復興するという意志があれば、またその意志を継続できれば、復興できるというのが私の確信です。

しかし、担う人も変わります。政治にとって大事なことは、強い意志を持続するための、「法律と組織」を整備することです。

その意味では、公明党の提案で復興庁を設置し、復興基本法、復興特区法、福島復興再生特別措置法などの法律を作ってきたことは復興の大きな原動力となりました。今年の通常国会でも、復興庁の設置期限を10年間延長させる改正法などが成立しています。

福島の再生をはじめ、復興には長い時間がかかります。法律と組織をしっかりと作り、これらに、どう魂を入れていくのかが重要です。

風化こそ最大の“敵”

寄り添い続ける決意新たに
――公明党は発災当初から一貫して「人間の復興」を掲げています。

井上 公明党は、被災者の心の復興、人間としての心の復興、人間の復興を理念としてきました。人間の復興に終わりはないと思っています。一瞬のうちに家族を、家を、ふるさとを失う――その喪失を取り戻すのは被災者にとって至難のことです。

一番あってはならないことは、被災者が「忘れられているのではないか」と思うこと。これが人間の復興にとって、最も大きな“敵”です。被災者に寄り添い続けることが非常に大事だと、決意を新たにしています。

――復興に向け、風化と風評被害の“二つの風”との闘いが続いています。

井上 風化との闘いは、私にとっては「自身の内なる風化」との闘いでもありました。これからも闘い続けなければいけないと思っています。

「3.11」では行方不明者も含めて2万人以上が犠牲になりました。二度とこうした多くの人が犠牲になるような災害を起こしてはなりません。震災の経験を後世に、日本全国に、世界に伝えていくこと、そして東北の創造的復興が、犠牲者に応える道だと思っています。

関連記事

  1. 都議選勝利へ前進! ~公明新聞インタビュー

  2. NHK番組「日曜討論」に出演

  3. NHK番組「日曜討論」に出演

  4. フジテレビ系「新報道2001」、NHK「日曜討論」に出演

  5. 公明新聞インタビューを紹介「統一地方選の完勝に総力」

  6. 東日本大震災7年半 復興の歩み 未来につなぐ ~公明新聞対談