「郵政民営化関連法案・国会提出」公明新聞のインタビューを紹介します







関連法案、国会に提出
井上義久党政調会長に聞く

















 政府は4月27日、郵政民営化関連6法案を閣議決定し、国会に提出しました。郵政民営化の意義や法案のポイント、公明党の取り組みなどについて、公明党の井上義久政務調査会長(衆院議員)に聞きました。



巨額資金(郵貯・簡保)の「入り口」改革
必要性薄い事業への浪費を防ぐ
利便性の向上、経済活性化へ



――なぜ、郵政民営化が必要なのか。


 まず、郵便貯金・簡易保険を通じて国民から集めた350兆円もの巨額な資金が特殊法人など公的部門に流れていますが、郵貯・簡保の肥大化とともに、必要性が薄い事業への投入やムダな使われ方をしてきた構造を改革するためです。


 350兆円という額は、国民の全金融資産(約1400兆円)の4分の1にあたります。その資金が民間市場(銀行や保険会社など)に流れることによって、企業や個人へ融資されたりして、より有効に使われることが期待されます。


 構造改革を進める上で、政府も公明党も、資金の「出口」となる道路公団などの特殊法人改革を進めてきました。最後に残った改革が、資金の「入口」である郵政民営化だと思います。


 また、郵便事業は、国民生活に欠くことができないものですが、電子メールなどの普及で、郵便取扱量は毎年2%程度減っています。これを維持しようとすれば、将来の国民負担が大きくなる可能性が高くなります。


――日本郵政公社のままでもいいとの意見もあるが。


 公社は、公共目的のために設立された特別法人なので、新事業に進出する際、大きな制限があります。変化が激しい郵便・物流・金融の分野で、サービスを追加するたびに法律改正していたら、とても間に合いません。


 郵便取扱量が減っている中で郵政事業全体の健全性を確保しようとすると、やはり、公社のままでは限界があります。民営化によって経営の自由度を高めることができれば、変化に対応して新サービスの提供や事業の多角化もできます。公社ゆえの高コスト(費用)構造にもメスが入ります。


 また、公社は所得税や法人税、事業税など、本来、民間企業であれば支払うべき税金が免除されており、事実上、国民負担となっています。「見えない国民負担」と呼ばれるものですが、これを減らすことにもつながります。


――関連法案のポイントは。


 公社は、2007年4月に解散し、政府出資の持ち株会社の下に、郵便事業会社、窓口ネットワーク(郵便局)会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社に4分社化されます。そして、17年4月には、貯金銀行と保険会社の金融2社は株式を売却し、完全民営化されます。


 職員は国家公務員の身分が外れますが、4会社のいずれかに配属され、雇用は守られます。はがきや封書などは、これまでと同様、全国に確実に配達されます。


 郵便局会社は郵便、貯金、保険の窓口業務のほか、年金の受け払いや住民票の写し発行など自治体の業務も代行。一部郵便局では、24時間営業による“コンビニ”化をめざします。


 民営化前に契約した貯金・保険(旧勘定)は政府保証を維持。民営化後に契約した貯金・保険(新勘定)は、政府保証が廃止されますが、預金保険制度など民間と同制度のもとで保護されます。


 金融の全国一律サービス維持のため、貯金・保険両会社の株式売却益などをもとに「社会・地域貢献基金」を設立。視覚障害者用郵便などの料金を軽減する第3種、4種の維持にも活用します。







雇用の配慮、基金の設置など公明の要望を法案に反映






――公明党の主張は法案にどう反映されたのか。


 公明党は、政府の基本5原則(経済活性化、構造改革全体との整合性、国民の利便性配慮、郵便局ネットワークの資源活用、雇用確保)を踏まえた郵政改革を一貫して主張してきました。党内では、郵政事業民営化に関する委員会(草川昭三委員長=参院議員)を設置、「郵政改革に関する政府・公明党連絡会議」での協議を通じて政府に多くの要望を行ってきました。


 その結果、法案には、(1)社会・地域貢献基金の設置(2)第3種、4種の堅持(3)職員の雇用への配慮――などが盛り込まれました。また、4月27日の政府・与党の協議会で、公明党の要望に基づき、過疎地のみならず都市部の郵便局についても国民の利便性に配慮することや、郵便局会社が地域の有識者の意見を尊重し、郵便局単位の地域のニーズ(要望)を反映することも合意しました。


 また、新会社の経営が先細りになっては民営化の意味がありませんが、民業を圧迫すれば経済活性化につながりません。このため、政府は、新たに郵政民営化委員会を設置し、新会社の経営状況を検証しますが、公明党はさらに、同委員会が透明性の高いルールの下で判断することを合意文書に明記させました。


――今後の法案審議にあたっての対応は。


 法案は基本5原則の内容を踏まえたものと評価しています。その上で、国民生活に密着する法案なので、政府は、郵政民営化の意義を国民に分かりやすく示し、説明責任を果たすべきです。


 その意味で、国会審議の中で、政府は誠実、ていねいな答弁をしてもらいたい。何より重要なのは国民の利便性向上と経済活性化であり、公明党はあくまで、利用者・国民の視点から、郵政改革を推進します。



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