郵政民営化関連法案の衆院通過を受けて-公明新聞のインタビューを紹介します

 延長国会最大の焦点である郵政民営化関連6法案が5日、衆院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、参院に送付さました。郵政民営化の意義や法案に反映された公明党の主張、今後の取り組みなどについて、公明新聞のインタビューに答えました。



――郵政法案が衆院を通過し、参院に送付されましたが。


 郵政法案は、衆院特別委員会において、戦後4番目の長さとなる約110時間という審議時間をかけました。そうした丁寧な質疑の上、衆院本会議で可決されたことは大変に喜ばしいことです。


 ただ、自民党内から相当数の反対意見があり、僅差での可決になったことは真摯に受け止めなければなりません。この法案は、日本経済に関わる大きなテーマであると同時に、生活に密着した課題でもあります。今後さらに、広く国民の皆さまの理解が得られるよう、努力していく決意です。



――なぜ民営化するのか、その意義について。


 改めて申し上げれば、現在の日本郵政公社を民営化する意義は二つあります。一つは、民間の創意工夫によって、より国民にとって便利な郵便事業に改革することです。もう一つは、日本経済全体の活性化につながるということです。


 郵便貯金・簡易保険を通じて国民から集めた340兆円もの膨大な資金が、財政投融資によって、特殊法人など「官」を通じて主に道路などの社会資本の整備に使われてきました。同制度は廃止され、2007年までに経過措置を経て、郵貯・簡保の預託義務が無くなることになっていますが、民営化されれば、民間銀行や保険会社に資金が流れるなど、市場を通じて企業や個人など「民」に融資されて、有効活用が期待できます。


 政府も与党も、財投改革や資金の「出口」となる特殊法人改革を進めてきました。郵政民営化は、その「入り口」の改革です。



――法案のポイントは。また、公明党の主張はどう反映されましたか。


 公社は2007年4月に解散し、政府出資の持ち株会社の下に、郵便事業会社、窓口ネットワーク(郵便局)会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社に4分社化されます。そして、17年4月までに、貯金銀行と保険会社の金融2社については、株式を売却し、完全民営化されます。


 民営化にあたり、公明党は、政府の基本5原則(経済活性化、構造改革全体との整合性、国民の利便性配慮、郵便局ネットワークの資源活用、雇用確保)を踏まえた改革を一貫して主張。特に、国民の利便性確保と公社職員の雇用安定は最重要課題として、衆院の審議に臨みました。


 その結果、利便性確保については、公明党の強い主張もあり、「社会・地域貢献基金」を創設。郵便はもとより、郵貯・簡保など金融の全国一律サービスが実態的に確保されました。郵便局設置については、過疎地はもとより、都市部についても配慮し、身近な郵便局のサービスが維持されます。また、視覚障害者用郵便などの料金を軽減する第3種、4種のサービスも継続されます。


 一方、職員については国家公務員の身分が外れるものの、新会社での雇用が確保されることが法案に明記されています。



――公明党は自民党と共同で修正案を出しましたが、法案の中身が変わったのですか。


 修正案は、(1)完全民営化後も持ち株会社が金融2社株を連続的に保有可能(2)窓口会社の業務に「貯金」・「保険」を例示(3)社会・地域貢献基金は2兆円まで積み増し(4)民営化委員会による進ちょく状況の「検証」を「見直し」に修正――の4項目です。


 この案は、4月の政府・与党合意や特別委での政府答弁で確認されたものですが、法案に盛り込むことで、より明確化したものといえます。従って、法案の骨格は変わっていません。郵便局は維持されるのか、など民営化に関する人々の不安を払拭するためのものなのです。



――今後の参院での法案審議にあたっては。


 郵政民営化は、「官から民へ」という流れを徹底して、21世紀初頭の新しい日本の社会をつくるという意味で非常に重要な法案です。


 マスコミの世論調査をみても、民営化に賛成の人が多い。ただ、急ぐべきではないという声があるのも事実ですので、きちっと説明すれば、民営化の緊急性、必要性を国民の皆さまに理解して頂けると思います。


 参院に審議の舞台は移りますが、政府については反対意見に、十分に耳を傾けてもらうことが大切であり、一層の説明責任、丁寧な答弁を求めたいと思います。公明党としても、反対している方々に法案への理解を深めてもらう努力を続けていきます。参院でも十分な審議を尽くした上で、今国会での成立を期していきたいと考えています。



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