「”持続可能な社会保障を構築”井上義久政務調査会長の話から」公明新聞の記事を紹介します。


<公明新聞:2006年9月9日付>










▲富山県黒部市・講演会(9/3)



井上義久・政務調査会長の話から






年金、医療、介護 低所得者に配慮

障害者福祉 地域で支え合いを






  公明党の井上義久政務調査会長の夏季議員研修会や時局講演会などでのあいさつ(要旨)を紹介する。

 公明党が連立政権の中で、果たしてきた役割は大きく三つ挙げられる。一つ目は、金融危機の中、切れ目のない経済政策を行い、政治を安定させたこと。二つ目は、交通バリアフリー法やDV防止法など、生活者の視点に立った法律を数多くつくり、政治の質を変えたこと。三つ目は、人口減少、少子高齢社会の中、持続可能な社会保障制度を改革してきたことだ。

  日本の社会保障制度は、「子どもが親に仕送りをする代わりに現役世代が高齢者を支える」世代間扶養の仕組みで成り立っている。現在、現役世代の約4人で1人の高齢者を支えているが、2025年には約2人で1人に。高齢者も含め、全体で社会保障を支える仕組みへと大きく転換していかないといけない。

  公明党は一昨年から、年金、介護、医療といった社会保障制度改革を行い、その枠組みをつくってきた。

  「老後の生活の柱」である年金改革では、当時の厚生労働相だった公明党の坂口力副代表と協力し「年金100年安心プラン」を作成。年金保険料を現役世代が負担できる範囲内に抑え、給付は現役世代の平均手取り収入の50%以上を維持することを法律に明記した。年金保険料の負担を(1)基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げる(2)年金積立金を取り崩す――ことで、将来の負担と給付が非常に安定した制度になった。

  また、医療制度も、国民医療費が2006年度の34兆円から25年度には65兆円と約2倍に増える見通しで、待ったなしの状態だ。

  日本の医療保険は、世界に誇れる「国民皆保険」という仕組みだ。米国では、公的保険は低所得者の一部だけで残りは民間の保険に加入している。救急車も日本はどこでも無料で使えるが、米国では有料。救急車を呼んでも、どの保険に入っているかで搬送先の病院が異なるほか、病院に着いたら保険によって支払い限度額が決まるので、治療内容も違う。

  この国民皆保険も、年間医療費が20~30歳代と比べ5倍かかる高齢者が増えると、医療費は膨らみ、支えきれなくなる。公明党は医療費を中長期的に抑制するため、「予防」と「自立支援」の考え方を主張してきた。現在、日本の国民医療費の3割が高血圧や動脈硬化、糖尿病など生活習慣病を占める。その大半は、運動と食事で改善できる。保険者への健診・保健指導の義務付け、都道府県の健康増進計画の充実などを通じ、医療費全体を抑制していく。米国やフランスなど先進諸国と比べ長い入院期間の短縮や、全国38万床ある療養病床を11年度までに6割減となる15万床に減らすことにも取り組む。

  また、「負担の見直し」も避けて通れない。現役世代と高齢者とのバランスを考慮し、医療費の窓口負担を、今年10月から70歳以上で現役世代並み所得者の負担を2割から3割へ、08年度からは70歳~74歳の中低所得者の負担を1割から2割へ、それぞれ引き上げる。療養病床の食費や居住費といったホテルコストも、介護保険と同様、自己負担となる。

  これらの負担の見直しを行う一方、住民税非課税世帯の自己負担限度額を据え置いた。またホテルコストも当初、一般病床も負担化の対象となっていたが、公明党の反対で見送られるなど負担軽減策を講じてきた。

  また、医療保険と介護保険の自己負担の合計が高額になる場合、上限を設けて負担を軽減する合算制度を08年度に創設。来年4月からは、高額医療費に関し、現行の「償還払い」方式を改め、窓口で自己負担限度額まで支払えば済むようになるほか、薬剤費の節約となる後発医薬品の使用推進など、公明党の主張が改革に反映されている。

  最後に障害者自立支援について、説明しておきたい。3年前、障害者が必要なサービスを自ら選ぶ支援費制度が導入され、好評を得た。しかし、この制度は精神障害者が対象外となっているほか、サービス内容も自治体ごとにバラバラだった。そこで、支援費制度の仕組みを法制化したのが「障害者自立支援法」だ。この支援法では身体、知的、精神障害者すべてが対象となり、全国一律で同じサービスが受けられるようになった。

  一方、列島縦断フォーラムや夏季議員研修会などで、さまざまな課題や意見が出された。そのため、公明党として8月14日、障害者自立支援法の10月からの全面実施を前に、重度障害者を受け入れた場合の報酬見直しや、報酬が日割り計算になったことによる収入の激減を防ぐための保障措置などを厚労省に申し入れた。25日に、厚労省から、同法の円滑施行に向けて、障害児の利用者負担の軽減と施設の安定的な事業運営への配慮を柱とする追加措置について回答があった。

  今後とも、具体的な取り組みを通じ、障害者自立支援法の基本となる地域で障害者福祉を支え合っていく考え方を定着させていきたい。






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