公明新聞のインタビューを紹介

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6月21日の通常国会の会期末を控え、政局の大きなヤマ場になるとみられる消費増税法案の行方などが注目されています。「決められない政治」の元凶となっている民主党の政権運営に、公明党はどう論戦を挑み、「日本再建」へ政治を動かしていくのか。終盤国会への対応や党の提言について公明新聞からインタービューを受けましたので紹介します。

社会保障と税
消費増税法案 議論尽くし採決せよ
民主は態度を明らかに


―社会保障と税の一体改革をめぐる論戦について。

井上 衆院特別委員会での論戦の中で明らかになったのは、これまで民主党が主張してきた社会保障の姿と、これからやろうとしていることが全く異なることです。

特に年金問題は、あれだけ「抜本改革」と言っておきながら結局、先送りしようとしています。民主党政権の年金改革案は既に破綻しており、野田首相から「現行制度は安定している」などの国会答弁まで飛び出すありさまです。

後期高齢者医療制度も「廃止」と言いながら、その法案を出そうともしません。「総合こども園」を柱とする子育て法案は、3歳未満児の受け入れ義務がないなど、待機児童の解消にはつながらない内容です。

こうした民主党政権の無責任さに対し、公明党はあるべき社会保障像を2010年12月に発表(中間取りまとめ)した「新しい福祉社会ビジョン」【注1】で明確に示しており、そこに掲げた無年金・低年金対策など、具体的な提言の実現に取り組んでいきます。

―消費増税法案に対する公明党の対応は。

井上 消費増税法案は、一体改革と言いながら消費税を8%、10%と段階的に引き上げることを目的とした“増税先行法案”であり、賛成できません。加えて、増税で重税感が増す低所得者への対策が極めてあいまいです。法案の審議時間は6月初旬の地方公聴会が終わったころに60時間余りになる見込みです。公明など野党が主張する100時間の審議時間に近づいてきます。6月11日の週には採決の機が熟してきますので、議論を尽くして粛々と採決すべきです。

民主党から法案の修正協議の呼び掛けがありましたが、政府が依然として社会保障の全体像を示していない以上、これに応じる環境には至っていません。

民主党内には党内分裂を避けるために、採決を引き延ばす動きもうかがえます。国民置き去り、党内政局優先と言わざるを得ません。首相が「政治生命を懸ける」と言っているのですから、民主党は法案への態度を明確にさせるべきです。

国会運営への姿勢
国民のため政治を前へ
与党に「停滞」の重大責任


―「決められない政治」との厳しい世論があります。

井上 「決められない」との批判については、私たちも同じ国会にいる議員として、国民の皆さまに本当に申し訳ない思いでいっぱいです。公明党は、参院で問責決議を受けた防衛相と国土交通相の関係する委員会以外の審議には応じると主張しているのですが、結果として、国会で必要な審議が行われず、停滞しているのが現状です。

これに関しては、政府・与党の責任が極めて重大です。政府・与党は、国民生活や国益を守るという果たすべき責任を果たしていないからです。政府提出法案101本中、成立したのはわずか23本(1日現在)です。民主党政権には、国民を守るという意欲も、努力も、熱意も見られず、政権としての責任を放棄しているに等しい。その点を国会審議で厳しくただしていくのが、公明党の役割だと考えています。

―国民には政治を前に進めてほしいとの思いがあります。

井上 対決型の政治に終始し、いたずらに国会審議をストップするようなことはあってはならない。国民生活に必要な課題はきちんと審議し、解決へ向けて前に進めるべきです。この点も、国会における公明党の大きな役割です。これまで東日本大震災関連の法律などでは多くの実績を残してきました。今後もその姿勢を貫いていきます。

最近では、新たな原子力規制組織の設置に関する法案【注2】について、公明党が与野党に呼び掛けて合意形成への流れをリードしています。新しい規制組織をつくることが今後の原子力の安全にとって非常に大事だからです。自民、公明両党の案をベースにして早期に成案を得たいと決意しています。

衆院解散・総選挙
「常在戦場」の構えで
防災・減災ニューディール 命を守り、経済を再生


―公明党の提唱する「防災・減災ニューディール」【注3】について。

井上 いわば「日本再建へ、災害から命を守り、日本経済を再生する決定打」です。

防災力の要素は自助、共助、公助ですが、自助、共助の必要性が昨年の大震災で改めて強調されました。その上で、それらの基盤となる公助をしっかりつくる必要があります。そのため、まず老朽化した道路や橋などの社会基盤を次世代にも安心して残すためにリニューアル(更新)し、首都直下地震などへの防災計画を見直さなければいけません。優先順位を決め、10年間で集中的に地域の防災力を高め、安全・安心の国土をつくっていきます。

もう一つは、デフレを脱却して景気を安定軌道に乗せることが狙いです。必要な社会資本の整備を集中的に行うことで、内需拡大への力にします。

―次期衆院選にどう臨みますか。

井上 消費増税法案の採決となれば当然、民主党内の反対派も反対する可能性が高いので、現状の法案では否決され、「政治生命を懸ける」との野田首相の発言からも、衆院解散の可能性は否定できません。したがって、「常在戦場」の構えで臨んでいきます。加えて、民主党政権の2年9カ月を総括しても、もはや民主党には、政権を担う正当性がありません。その意味でも、早期に国民に信を問うべきです。

公明党は現在、小選挙区で9人、比例区で新人を中心に予定候補者を公認しています。予定候補者は、公明党として能力や識見など自信を持って送り出せる人です。政党としても、「大衆とともに」という立党精神に裏打ちされた、ネットワーク力とチーム力、そして、女性や青年の視点を備えています。他党にはない、公明党の“強み”を堂々と訴えていきます。


【注1】「新しい福祉社会ビジョン」
「支え合い」の社会をめざし、持続可能な社会保障制度への機能を強めるとともに、虐待やうつ病など社会の新たな病理的側面にも対応するための社会保障に関する提言集。

【注2】「原子力規制組織の設置関連法案」
政府提出の原子力規制庁設置関連法案と、自民党と公明党が対案として共同提出した原子力規制委員会設置法案。自公案は規制組織の中立性、専門性を確保している。

【注3】「防災・減災ニューディール」
10年間で100兆円の集中投資を行い、100万人超の雇用拡大をめざす。財源は、次世代に社会資本を残す建設国債などを活用する。



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