内閣不信任案 賛成討論(要旨)平成23年6月2日

対応後手で「人災」に
政治とカネ、年金改革など 国民との約束も反故

 6月2日(木)、衆院本会議で、私が行った菅内閣に対する不信任決議案への賛成討論は大要次の通りです。


東日本大震災から間もなく3カ月。政府の対応の遅れから、今なお10万人以上が避難所生活を余儀なくされている。また、東京電力福島第1原子力発電所事故の対応が、被災者や多くの国民を不安と混乱に陥れている。

この間の首相の言動は言い訳に終始しているが、政治は結果責任だ。大震災は今や、全てが後手に回る首相の対応のまずさから、「人災」へと様相を変えつつある。菅政権に復旧・復興を委ねることは被災者のためにならず、国民の利益、国益そのものを損なうと判断せざるを得ない。

被災者のことを考えれば今、首相を代えるべきではないという意見も承知している。しかし、被災者の思いに本当に応え、被災者を守るためには各界各層の力を結集し、復旧・復興のスピードを上げなければならない。「一定のめどが立ったら」という余裕はない。「延命」ではなく首相は直ちに辞めてもらうことが必要だ。

未曽有の国難に、公明党は与野党の立場を超えて協力するのは当然との思いで懸命に取り組んできた。国会議員が被災地に急行し、自ら被災した地方議員も被災地にとどまり、そこから寄せられる情報をもとに何度も政府に提言してきたが、震災担当相や復興庁の設置も実現していない。

さらに緊急課題である「二重ローン」問題や、支援の仕組みがない宅地の崩壊なども、政府内で真剣に検討されている様子はない。追加の補正予算も、首相は「緊急に必要なら」と人ごとだ。ところが不信任案に対抗するためなのか、被災地、被災者のためでなく政権の延命のため急に会期延長や補正予算編成を持ち出している。

原発事故の対応でも責任を取らない。政府は必要に応じて援助するという原子力損害賠償法を隠れみのに、矢面に立たず救済を遅らせている。避難は政府の指示で行われた。突然、住む場所を追われた被災者の苦しみを分かっていない。

東電が「メルトダウン(炉心溶融)の可能性」を明らかにしたのは、事故から2カ月もたってからだ。海水注入が中断したとの説明を一転させ、注入を継続していたという。原発事故に関する政府や東電の説明は、国内でも信用されず、国際社会が疑念を持つのは当然で、国益を害している。

また、民主党は「マニフェスト」の主要政策がことごとく破綻し、国民との約束を反故にしている。例えば年金改革では、年金一元化と最低保障年金の全額税方式という民主党の主張はどこにいったのか。「政治とカネ」の問題も、首相の外国人献金問題をはじめ、党首脳の度重なる問題で国民への説明責任は果たされていない。

「政治主導」の目玉だった政治主導確立法案も取り下げ、官僚の国会答弁禁止などを盛り込んだ民主党提出の国会法改正案も撤回してしまった。「子ども手当法案」も撤回。公約の柱を次々といとも簡単に撤回し国民に何の説明もしない。政権政党の資格放棄も同然と言わざるを得ない。

大震災で日本経済の状況は一変したが、発災前を振り返れば、昨年の急激な円高に対する対応の鈍さなど、司令塔不在で経済政策は遅々として進んでいない。首相は声高に「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と叫んでいたが、実態は何も進んでいない。口先だけで未来への展望もない首相には、適切な経済運営を任せられない。

首相の政権運営は、国民への誠意もなく、リーダーシップは地に落ち、政策の整合性もない。公明党は、首相のリーダーシップの欠如を厳しく問う。国政の一端を担う野党の責任として、菅政権に政権運営を任せることは許されない。今や首相が復旧・復興の大きな足かせだ。今直ちに潔く身を引くことが唯一の道だ。



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